■総会全体概要  ■大阪総会実施概要  ■ソウル総会実施概要
 ■WTO参加国  ■過去の総会開催地一覧
 ■キャッチフレーズとシンボルマーク/総会記念切手の発行
 ■巻頭言  ■第14回WTO総会までの歩み  ■大阪総会/全体プログラム
 ■1.開会式  ■2.全体会合(第5回、第6回)  ■3.ミレニアム観光サミット
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 ■WTO総会及びミレニアム観光サミットに参加したリーダー等による声明(テロ関連)
 
1.開会式 皇太子殿下のお言葉  内閣総理大臣メッセージ披露
国土交通大臣の挨拶  世界観光機関(WTO)事務局長の挨拶
 
日 時  9月28日(金)18時〜19時
会 場  大阪国際会議場メインホール
次 第  映像プレゼンテーション     「日本の四季」
 国歌吹奏
 開会
 内閣総理大臣メッセージの披露
 開催国代表挨拶 国土交通大臣     扇 千景
 主催者代表挨拶   世界観光機関(WTO)事務局長
              フランチェスコ・フランジアリ
 皇太子殿下のお言葉
 歓迎催事 歌舞伎舞踊  演 者 中村鴈治郎
                 演 目 「藤娘」
 
(1) 皇太子殿下のお言葉
第14回世界観光機関総会開会式に、皆さんと共に出席できることをうれしく思います。
折しも、この度、米国において起きた悲しい事件で、極めて多くの尊い命が失われたことに、世界中の人々が強い衝撃と深い悲しみを受けました。ここに被害に遭われた方々に対し、心から哀悼の意とお見舞いを申し上げます。
この事件は、観光分野の将来を担う世界観光機関の関係者の皆さんにとっても大きな試練を与えたものと思いますが、この意味からも、今回の総会は特別な役割を担うものとなることと思います。観光は、訪れる先の歴史、文化、自然との触れ合いを通じて人々の知識や関心を深めるとともに、異文化間の相互理解を増進し、地域の発展をもたらすなど、大きな意義を有しています。特に、世界の人々が互いに交流する国際観光の振興は、他国との相互理解の増進、国際親善、ひいては国際平和にも大きく貢献するものと思います。
大阪は、古くから商業・交易の都、世界との交流の窓口として栄え、都市と自然の調和を図りつつ豊かな文化を花開かせてきました。大阪を始めとする関西地方は、日本の様々な伝統文化の発祥の地であり、四季折々の自然の移り変わりとあいまって、観光資源の魅力にあふれた地域と言えるでしょう。今回、100か国を超える国と地域から集った皆さんが、この地方の文化や自然に触れ、交流を深められることは、非常に有意義なことであると思います。
今回の大阪総会が、21世紀という、地球規模での交流の時代にふさわしい国際観光の発展に向けて重要な足跡を残されることを願い、開会式に寄せる言葉といたします。
 
(2)内閣総理大臣メッセージの披露
本日、大阪において、皇太子殿下のご臨席を賜り、第14回世界観光機関総会の開会式が開催されるに当たりごあいさつを申し上げます。
大阪を訪れられた、およそ60カ国の観光大臣を始め、110ヶ国を超える世界各国の代表団の皆様を心から歓迎します。
今、我々の社会は、卑劣なテロリストの暴挙によって重大な危機に瀕しております。テロリズムは、米国のみならず人類全体に対する極めて卑劣かつ許しがたい攻撃です。
我々は、世界各国が一つとなり、勇気をもってこの危機を克服しなければなりません。我が国は、テロ行為に対して毅然として立ち向かい、その根絶のため断固とした行動をとりたいと思います。そして、テロリズムを根絶し平和な国際社会の実現に全力を尽くします。
今回の総会を日韓両国が共同開催することの意義は大きいと考えます。去る9月25日、ソウルにおける我が国の扇国土交通大臣と韓国の南宮鎭(ナムグン・ジン)文化観光長官の協議によって、両国への訪問客を飛躍的に拡大させるため「東アジア広域観光交流圏構想」を両国が緊密な協力の下に推進していくことが合意されました。
日韓両国の協調による国際交流の拡大は、両国の友好関係を強固にするものです。そして、東アジア地域を始めとする世界平和に多大な貢献を果たすものと確信します。
また、世界各国の関係者が大阪の地に一堂に会しての議論が、新たな世紀における観光の発展と世界平和の実現に結びつく実りあるものになることを期待します。
最後に、我が国では、今後訪日外国人旅客の倍増を目指して「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を強力に展開してまいります。
今回の滞在では、是非「日本の旅」も味わって見てください。
平成13年9月28日
内閣総理大臣   小泉純一郎
 
(3)国土交通大臣の挨拶
本日ここに、皇太子殿下のご臨席のもと、内外から、かくも多数の皆様のご参加を得て、この大阪の地において第14回世界観光機関総会の開会式を開催することができますことは、誠に光栄に存じます。
今回の総会を我が国と共同で開催していただきました、韓国文化観光部の南宮鎭(ナムグン・ジン)閣下を始め、韓国政府の皆様、世界の各国からご参加いただきました観光担当大臣を始め、各国政府代表団の皆様、数多くの賛助加盟員の皆様、そして、フランチェスコ・フランジアリ事務局長を始め、世界観光機関の事務局の皆様、ようこそ、大阪へ。
私は、日本国政府を代表して、皆様を心から歓迎申し上げます。
世界は、今、テロリストが引き起こした悲劇的な事件によって、社会の平和と経済の繁栄にとって重大な危機にさらされ、そして将来に対する深刻な不安に陥っております。
過日、米国のニューヨーク、ワシントン、ピッツバーグを同時に襲ったテロ行為は、何ら罪のない数多くの人々の尊い命を奪い去り、平和で、自由で、豊かな社会を一瞬にして破壊しました。
私は、この卑劣なテロ事件に対し、一人の人間として、抑えがたい憤りと怒りを覚えます。テロ行為は、平和で、自由で、豊かな社会を築き上げようとする我々人類の努力に対する挑戦であり、絶対に、これに屈することはできません。
今、この世界観光機関総会には、世界中から、観光に関して各国を代表する皆様が参加しておられます。
人々は、自由に世界を旅し、様々な社会の人々と交流を深めたいと願います。そして、我々は、そうした世界中の人々の願いを実現するために連帯しているのではないでしょうか。
しかし、平和な社会なくして、あるいは平和な社会を築こうとする努力なくして、そうした人々の願いが実現するのでしょうか。テロリストの攻撃に屈するような社会において、それが許されるのでしょうか。
決して、そうではありません。
ソウル総会の開会式で、金大中(キム・デジュン)大統領は、平和な社会を実現し、守るためには、人々の強い意志と絶え間ない努力が必要であることを示されました。
金剛山(クムガンサン)の観光プロジェクトは、まさに南北朝鮮の平和を実現しようとする両国民の努力であり、私は、この真撃な努力を高く評価いたします。
総会に参加された世界各国の皆様、世界の観光の発展と人々の交流の拡大を図ろうとするのであれば、我々こそ、理不尽な攻撃から平和な社会を守り抜くため、強固な連帯と明確な意思のもと、絶え間ない努力を尽くす責務があると考えます。
この際、私たちは、人々が世界を旅する自由を奪い、これを踏みにじるようなテロリズムに対して、毅然として立ち向かい、その根絶のために断固とした行動をとること、また、あらゆる善良な旅行者の安全を確保していくことを全世界にアピールすべきです。
そして、協力して、テロリズムのない平和な国際社会の実現に全力を尽くすべきです。
昨日のソウル総会の第4回全体会合において、日韓両国が共同提案したテロを非難する決議が採択されました。
各国のテロに対する決然とした立場が一致したものであり、この総会は、観光に携わる世界各国の関係者が、そのことを確認する重要な機会であると考えます。
また、この総会のテーマは「観光の世紀をめざして:平和、持続的発展、技術」です。観光の発展、すなわち人々の交流の拡大という、この地球的規模での動きは、もはや誰も止めることのできない大きな潮流です。
この21世紀は、まさに「観光の世紀」といってよいでしょう。
そして世紀の扉を開いた今、観光が今後の世界経済、国際社会、更には人類の発展のために何をなすべきかについて、世界中の関係者が一堂に会して真摯な議論を交わすことの意義は大きいと考えます。
今回の大阪総会、そして、これを記念して開催される「ミレニアム観光サミット」が、そうした歴史的な機会になるのであれば、開催国として何ものにも代えがたい名誉です。
最後になりましたが、この大阪総会の開催に当たっては、世界観光機関振興議員連盟の皆様、関係省庁の皆様、地元の大阪府、大阪市、経済界の皆様、更には日本財団の皆様を始め、国を挙げて官民一丸となったご支援とご協力を賜りました。
厚くお礼申し上げます。
そして、この大阪での総会が、新世紀における我が国、そして韓国、さらには世界の観光の更なる拡大と発展の礎となり、そのことが、私たちの住む地球において真に平和な社会の実現につながるものとなることを念願して、ごあいさつといたします。
 
(4)世界観光機関(WTO)事務局長の挨拶
殿下、国土交通大臣、大臣の方々、高位高官の方々、並びにご臨場の皆様、本日、大阪における第14回世界観光機関総会の開会に殿下がご臨席下さいますことは、138カ国の機関加盟国にとりまして、大きな名誉でございます。又、観光産業及びそれに対して責任を担う世界観光機関を、日本政府が重要視していることを反映するものであります。
4日前にソウルで申し上げましたように、来年開かれるFIFAワールドカップの主催者に対し、私共は、大きな国際行事がまず大韓民国で、次に日本で成功裡に進めることが可能であるということを、立証しようとしています。
ワールドカップ同様、まず韓国で最初の会議が開かれました。しかし、私共が行う“最終的”つまり主要な決定の採択は、今夜ここ大阪で始まります。
当地で採択する決議の内容として、特に、執行理事会の勧告に基づく、世界観光機関の近代化に関する決議、国連の経済社会理事会が国連総会で検討するよう勧告した世界観光倫理コードの実施に関する決議、そして機関の予算及び一般事業計画に関する決議があります。当地ではまた、事務局長の選出も行われますが、これは最重要議題というわけではないでしょう。何故ならば、とりわけ当地で私共がしようとしていることは、テロを糾弾し、ニューヨーク、及びワシントンで17日前に始まった危機に如何に立ち向かうべきかを決定し、宣言することであるからです。
大阪ではまた、総会の閉会後、ミレニアム観光サミットが開かれることになっています。観光が歴史的な新局面に入りつつある今、直面する大きな問題、すなわち世界市場の変容、環境と持続可能な発展、及び新しい情報技術によってもたらされるIT革命及び旅行の安全性という非常に大きな課題について詳しく話し合われる予定です。
この国際観光サミットの開催地として、日本ほどふさわしい国、また大阪ほどふさわしい都市は他にないでしょう。
といいますのも、大阪は国際的影響力が高まりつつある評価の高い都市で、世界観光機関唯一の地域事務所として、1995年よりアジア太平洋事務所が設けられています。主要観光地であり、また新国際空港の建設によって世界とつながる重要で活力のある市場となった関西地方と当機関の間には、特別な結びつきがあります。
当機関は財団法人アジア太平洋観光交流センターを通じて、日本の民間観光部門から貴重な支援を受けており、また本総会をこの素晴らしい都市で開催できるよう動いて下さった大阪商工会議所には、特に感謝しております。
ここ5年間、世界観光機関の様々な会合や技術会議は、本部のあるマドリッドを除けば、他のどこより多くこの地域で開催されています。大阪で数回、さらには奈良、京都、神戸、和歌山、そして堺でも会議が開かれています。 シルクロードに関するWTOとUNESCOの重要な合同プロジェクトに参加する国々に対して、日本政府から非常に貴重な支援が得られているのも、大阪の世界観光機関アジア太平洋事務所を通じてのことであります。シルクロードによって、東アジアと、中央アジア、中東及び地中海、ヨーロッパが一つにつながっています。
観光産業における児童の性的虐待と闘う国際社会の努力に対して、日本政府が支援を行っていることにも、重ねて感謝申し上げます。この難しい問題は、世界観光機関が1993年のバリ総会で初めて取り上げ、進めてきたことを誇りにできましょう。営利目的による児童の性的搾取撲滅のための第2回世界会議が12月に横浜で開かれますが、私は機関代表として出席するため、また日本に戻ってまいります。
世界観光機関に加盟する多くの国々の中でも、とりわけ日本は、世界有数の活力ある市場の一つとみなされております。日本からは毎年約1700万人の観光客が、アジアや世界各地に向けて出かけていきます。と同時に、日本は大きな観光目的地でもあります。昨年は、注目すべき歴史遺産が放つ文化的魅力に惹きつけられた観光客、あるいは力強い経済に引かれて仕事でやって来る旅行者が、約500万人に達しました。本総会は、機関の発展にとって有益なものになろうことは疑いなく、また現在の困難な状況下にあって国際観光関係者の関心事に応えるべく、解決策を提唱することが出来るものと思っておりますが、加え て、この新しい世紀の世界観光において間違いなく中心的役割を果たすであろう日本のひときわ大きな可能性を、この機会に皆様の一人一人に確かめていただけるものと考えております。
ご静聴ありがとうございました。