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観光は回復力があり、安定した経済領域であるということが再び明らかになった。本年1月に発表された概算値と比較すると、最新の情報は世界の観光が2001年にわずかな減少に止まったことを示している。この最近のより正確な情報によると、世界観光到着者数の減少がマイナス0.6%に調整されたことが明らかとなった。 2001年の世界の国際観光客数は6億9千2百万人(到着ベース)、これは2000年の6億9千7百万人からマイナス0.6%、5百万人の減少となる。主要な経済地域である北アメリカ、ヨーロッパおよびアジアに同時期に影響した景気低迷、すなわち世界経済の成長率が2000年では4.7%だったのが2001年には2.5%に落ち込んだこと、又、一部の経済が一時期に景気後退に陥ったことによって、観光の成長は9月11日以前にすでに減速していた。9月11日のテロ攻撃が状況を大きく悪化させた結果として、1982年以降初めて全世界の国際観光到着者数がわずかな減少を示すこととなった(尚、1982年は第2次オイルショック、ポーランドでの戒厳令、フォークランド紛争とイスラエルとレバノン間の衝突の時期にあたる)。 世界観光機関(WTO)事務局長のフランチェスコ・フランジアリ氏は以下のように述べている。「国際観光は深刻な危機を経験したが、国際観光にはどれだけ早い回復力が有るのかを再び証明する結果となった。一方で、継続的に成長を遂げてきたひとつの産業(観光)において後退をみたことは驚きだったが、他方でどれだけこの経済領域が安定しているかを示したことはうれしいことである。その後退は一時的であり、我々が予想したほどはひどいものではなかった。いくつかの他の産業での後退は、たとえば情報技術産業では、変動が大きくより影響が大きくなっている。我々はITB(ドイツ語Internationale Tourismus Borseの略称=英語名:International Tourism Exchange)で出された、観光の伸びが今年終わりまでに回復するという我々の予想が実現されることを確信している。」 全ての観光目的地が同じように影響を受けてはいない。いちばん影響を受けたのは南アジア(2001年9月〜12月の期間にマイナス24%の下落)、南北アメリカ(マイナス20%)及び中東(マイナス11%)で、これらすべて3地域のケースでは、すでに1月〜8月に成長の伸びが弱まっていた。1年間を通して、南北アメリカと南アジアはマイナス6%落ち込み、中東は6%落ちた。それでもアフリカはプラス4%と増大し、ヨーロッパの落ち込みはマイナス0.6%と小さなものであった。 国際観光収入 多くの先進国と発展途上国において、観光は外貨獲得と雇用の重要な源である。全世界の収入は2001年には4千6百3十億USドルであった。これは1日あたりでは13億USドル、14億ユーロとなる。2000年と比較すると収入は4千7百5十億USドルから2.6%減となっている。到着者1人あたりからの平均収入は670USドルであった。 USドルで表された実質価格(インフレ要素を除いた価格)収入はマイナス5.3%減少し、ユーロではマイナス2.1%の減少となった。 9月11日の事件とそれ以前の経済停滞のために、収入の減少率は人数の減少率を上回った。経済が停滞している時に、旅行者が旅行そのものを取り止めるのはそれほどでもなく、支払額を下げて対応するものだ。つまり消費者は、たとえば旅行に経費が高くつかない目的地でのより短期間の滞在と、より安価な区分の中で宿泊設備を選択しているのだ。第2に、9月11日以降、陸上交通によって移動可能なより近い目的地へのシフトが、さらにもっと消費レベルを落ち込ませた。 全収入の半分はヨーロッパによって獲得され、26%が南北アメリカ、18%が東アジア太平洋地域、2.5%がアフリカ、2.4%が中東で1.0%が南アジアで獲得されている。 2002年の見通し 2002年初めの段階で、回復が進行中であるのは明らかになってきている。つまり、不安は次第に消え去り、活動は徐々に正常に戻りつつある。回復は国際観光において、そして太平洋、ヨーロッパ、アフリカ地域において最も目に見えて明らかである。東アジアはワールドカップサッカーの影響から非常に明確な成長が予測されるだろう。 全体において、時折矛盾した兆候を見せるかもしれないが、経済は回復しつつあるように見える。金利水準はいまだに低く、インフレは全体に抑制され、消費者の自信は高まってきており、燃料価格はいくぶん不安定ではあるものの、比較的に商品物価もまた低い。この4月の国際通貨基金(IMF)の世界経済の 見通しは、昨年12月のものよりもより楽観的であった。ほとんどの国々に対する予測は10分の数パーセントの割合のなかで上方修正された。6月初めの最新の発表値においても、IMFは2002年での全世界の経済成長率の予測を再び引き揚げ2.9%とした。 さらに中期的には、延期された旅行の抑圧された需要が戻ってくる可能性もある。いくつかの目的地にとって、需要はオペレーターが供給量を削減したことによって悪影響を受けてしまったようだ。しかしながら、「現状は完全にはまだ順調な状態ではない。すなわち、新たなテロ活動、イスラエルとパレスチナ間の紛争とインドとパキスタン両国間で高まる緊張状態について不確定要素がある。」とフランジアリ氏は警告した。 さらに詳しい情報については世界観光機関(WTO)本部 担当:Rok V. KlancnikもしくはAlla Peressolovaまで Tel: (+34) 91-567-8191, (+34) 91-567-8193 Fax: (+34) 91-567-8218 Email: comm@world-tourism.org ※最新データWTO観光統計速報値(2002年6月現在)は、WTO本部が各国地域の公式な協会や国際組織団体より入手した情報を元にしたものである。包括的な成果や分析は、2002年9月に発行される地域別報告の“WTO Tourism Market Trends"のシリーズにて出版される予定。 |
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